「日本/権力構造の謎」〔上〕から

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欧米諸国にとっては、はた目には判然としない独自の目標に向かっていちずにつき進んでいるかに見えるこの太平洋の島国は、ひかえめに言っても、なにやら人騒がせな存在である。日本人が金を儲けたがるのは判るが、ひたすら海外のマーケット・シェアを広げて市場を征服しているにもかかわらず、日本人の暮らしが目にみえて良くなったり快適になったようでもない。都会の住宅は息づまるほど狭苦しく、法外に高い。下水道普及率は日本の全世帯の約三分の一にすぎない。通勤電車は極度な込みようだ。道路網の不備は話にもならない。あれやこれや悪条件をかかえた社会基盤(インフラストラクチャー)のもとで暮らす都市圏の平均的な日本人の生活は、日本ほど豊かでないヨーロッパ諸国の大都市圏の住民に比べ、快適さの面で劣っている。日本の政策決定者が目のつけどころを変える必要があるのは明らかだ。

「日本/権力構造の謎」〔上〕から1章 "ジャパン・プロブレム"読み始めたばかりです。生活者の視点で、しかも日本人としてぼくの考えていること、思っていること、日本観・日本人観と同じといっていいものに巡り会えた。さらに、読み進めて、ぼくの考えをしっかりしたものにしたいと思っています。

これより先に、大前研一の「日本の真実」を読んでいた。Amazonのあるレビューに、だからどうしろというのだってところがあったが、時代は違えど、「日本の真実」は、その解決策のある方向性を示しているといえないだろうかと思う。

「日本/権力構造の謎」は1988年10月に英文で出版、1990年7月日本語版が出版されている。15年以上経ったいま、何が変わっているだろうか。何も変わっていない。一向によくなっていないのに悲嘆している人もずいぶん多いのではないだろうか。よりよく、しかもどん欲に、善い生き方を追求している一介の凡人、一介の生活者のぼくが、からだで肌で、無知で愚かな頭で考えても至極容易にわかること、もっともっと多くの人が、真のしあわせ、真の豊かさ、豊かな生活の実現に向けてアクションを起こさなければいけないと思う。与えられたしあわせでなく、自発的、能動的に求めていかないと、この先いつまでも世界で異質な理解しがたい国民と思われ続けるだろう。どうして、しあわせを求めないの?と思ってしまう。

Amazonのレビューも一読されるのもおすすめします。異なった意見・評価が興味深いです。


「日本/権力構造の謎」の備忘のための書庫を設け、とりわけ、ぼくが共有したい部分を引用していきたいと思います。