私の自己確立~言葉へのこだわり~(2004.07.05)

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【ごあいさつ】
こんにちは。 よろしく お願いします。
【今日の本題】(以下略)

こんなメール・マガジンを受け取った。
「よろしく」この言葉、毎日、どんなにたくさん見聞きにすることでしょう。

私は、「よろしく」という言葉を使わないようにしている。初対面の名刺交換時「はじめまして。よろしくお願いします」というところ、「差し支えなければ、これから友だちとしておつきあいください」と表現するよう心がけている。

使わないように決めた当初、どんなに難しく思ったことかしれない。いかに安易に使ってきたかを思い知らされた。断定しないことの裏返しで、口癖になってしまっている。無駄かつ不要な言葉に思えてならない。

日本人の自己確立は、「よろしく」の言葉を排除することからはじまるとまで思っている。自己からの逃避、自己を甘やかす姿勢を強く感じる言葉だ。「おんぶにだっこ」という言葉もよく耳にする言葉だが、同じ雰囲気をもちあわせている。なにもかも、あなたにまかせたよ!なにかトラブルが生じても、私の「よろしく」に「はい」とうなずいた以上、責任をもって処理してください。決して私にその責を返さないように!という裏の声が聞こえてくる。私には、「よろしく」を発する人の脅迫するような強い責任転嫁といった意味にとれる。私の経験によるところが大きいのだが、「よろしく」を連発する人を信頼できない。

図らずも、家内が「私は忙しい」と言ったので、「忙しいってことは言わないで!だれも忙しいといえば忙しい。とくに必要じゃないのに、多くの人はいつも忙しく仕組んでいる、自分をそう追いやっているに過ぎない。忙しいと思い込むことで充実した時間を過ごしている気にするんです。1日はだれの身にも等しく24時間ある!?」と注意、「また私の悪い癖が出てしまったわ、ごめん」って珍しく!?素直な返事にある種、恐怖を抱かずにはおれなかった。なにも起こらなくてよかった。

こういった「言葉へのこだわり」を記すコラム・ページを設けよう!


以下、三省堂提供「大辞林 第二版」(infoseek, goo)より

【よろしく(宜しく)】
相手に便宜をはからってもらうときなどに、相手の好意を乞い促す意で用いる語。また、そういう気持ちをこめて言う挨拶語(あいさつご)。
「どうか―願います」「―お引きまわしのほど」「―お伝え下さい」「今後とも―」「どうかみなさまにも―」

【挨拶語】
挨拶に使われる一定の型をもった言葉。「今日は」「お早う」「御機嫌よう」「さようなら」の類。


(2004.07.05)


【写真:昨日同様、四天王寺・太子殿。馬を引く幼少厩戸皇子(聖徳太子)が入っている厩舎の屋根の上に垂れ掛かる大きな柳の木(部分)】