罠は網の目状に張り巡らされている...

 ロビンよ、お前は見知らぬ人がまいたパン屑をついばむ前に、考えてみないね。この世の中で鳥撮りぐらい恐ろしい人間はいないんだよ。
     ミセス・サラ・トリマー『ロビンの物語』(1786年)
     「第一章 私のロビンたち」冒頭リード・コピーから

Webもインターネットも「網」の世界。それのみならず、
何気ない生活、身の回り、ありとあらゆる至るところに、
私たちを陥れようとする罠は張り巡らされています。
気づくと気づかぬと、知ろうが知るまいが、
網にかかる獲物、すなわち私たちを食い物にしようと待ち受けている。

いろいろな駆け引き、交渉も罠といえなくもない。
罠の掛け合いなのでしょうね(笑)
身近なところ、恋人同士恋愛世界なら、
いかにして恋人にプロポーズさせるかといった策略を練っているでしょう。
落としどころを狙って出会い、食事、会話が展開されていくのでしょう。

私たち広告の世界もしかり、
ターゲットやカタチは変化しても、行き着く先はすべて同じ、
罠にかけ、相手を落とし、成果を得、報酬を得、それで生きていく、
その繰り返しの日々なんですね。
きれいごとなんてこれっぽっちもない、恐ろしい世界です(笑)

考えたくもないことですが、
事実は事実として常に留意し認識していないと、
見事にというか、実に容易に罠にかかってしまうのが現実です。

美しく身を装い、美味しいものを口にする、
また、たのしい会話、有益な話などなど、
みんな仕掛けられた罠だと考えたくはありませんが、
いろんなアングルから物事を捕らえておかなくちゃいけないのでしょう。

私たちも仕掛けられてばかりいるわけではありませんよね。
知らず知らずのうちに、本能的なものを中心に、
私たちが仕掛けているのも事実ですから、
いわば、いつでも、相手の立場で物事と向きあい、
それを羅針盤に自分の動きをコントロールするのが、
大きな落とし穴に落ち込まない唯一の避難術なのかもしれませんね(笑)

生命維持、生き抜くための弱肉強食は、ロビンのみならず、自然界、動植物すべて、
私たちもみんな同じなんだってことを肝に銘じておきたいことです。