姫路・紅葉(4)

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カメラはもとより荷物なにひとつ持たないおじいさんが近寄ってきました。
「太陽に向いた方がいいですか、太陽を背にして撮った方がよろしいですか」って、
カメラをもつポーズをとりながら、笑顔で話しかけてきました。
「どちらも素敵ですよ、きっと」とぼく。
「そうですか、どちらもいいですか」
NHKテレビで京都の紅葉を写していましたが、なにも京都まで行かなくたって、ここで十分ですよねぇ」
「十分たのしめますよ。実に美しいですよ」って立て続けに、しかもぼくから遠ざかりながら話していました。
遠くで話す同じ台詞をまた耳にしました。だれかカメラを持っている人に近づいては同じことを話している様子です。
しばらくすると、また、ぼくのところに近づいてきて、同じことを話して行きました。
紅葉に酔っているように思えました。

これらは太陽を背に、急な斜面で足場を築き、紅葉を目の前に撮ったものです。
多くの人は、ぼくの眼下に走る遊歩道に三脚を立て太陽に向けて撮っているようでしたが、
足場の悪いところでカメラを葉の上で構え遠くに向け撮っているぼくを
追いかけるように這い上げって来て、ぼくを取り囲んでいました。
無言で近づいてくる人、人、人で、なぜか異様で気持ち悪かったです。