できることからしようよ(1991-1992年の秋ごろに記す)

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忙しなく過ごした時間を象徴するかのように、いつの間にか自生した草花や乾燥しきった土、植木鉢やスコップが散らばったままになっている。ベランダの隅に、3センチほどに伸びた松の木らしき芽を発見。男気を感じる松が、このときばかりは、可憐で愛おしく思った。

「忙忙言ふより言はぬ身を」(冥土の飛脚)でありたいが、この人間社会、不必要に忙しすぎる。否、急かされる、無理強いさせられる。多くは親会社なりの一部の愚者に翻弄させられる。

「備えあれば憂いなし」欠ければ補う。あらかじめ物事に備えるのが人間の知恵。無くなってから請うては、人に迷惑をかけることになる。そういった愚か者が多くいるものだから、連鎖して次から次へ、受け渡しの時間がそこに作用するものだから、急ぐスピードも加速していく。

動植物・自然との共生。人間として、己を森羅万象のなかに見いだすこと。これが目的とする私の生活。社会から解決、実現すべき私の夢。

できることからしようよ。生きることを、生活することを楽しもうよ。社会の仕掛け人に翻弄されない強い自己を確立しようよ。そのため沈黙せず、自分のなかの声を外に出そうよ。

処世術は知っているけど、使いたくない、使えないよ。自分に正直に生きたい気持ちが強いから。仙人生活が似合うだろうペシミスティックな私だけど、仙人にはなりたくないよ。まだまだ人恋しいよ。

(1991-1992年の秋ごろに記す...イチョウのイラスト付き)