地球を愛しましょう...センス・オブ・ワンダー(7)

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     いつでも どこでも どんなときにも

     裏切ることを一切しらない宇宙 そして地球とその自然

     それらもまた 私たち人間と同じように

     みんな生きている 呼吸をしていることを忘れてはいけません


     私たちはそのなかで生かされていることを知りましょう

     たのしい生活を営める 生きる場所を

     人間でいう一生涯という一時期を貸していただいているんですよ

     ここは 人が生まれ死ぬまでの仮の宿です


     宇宙・地球・自然は唯一無二の友だちです

     裏切らない いちばん信頼できる友だちです


     地震や台風が裏切ってるって!?


     それらは私たち人間でいうところの

     新陳代謝 あくび くしゃみなんですよ きっと

     石油を地球の血液って考えたらどうでしょう

     血液を吸いあげられたら たまりませんよ


     乾いた大地へ恵みの雨をもたらすのが台風なのかもしれません

     私たちは砂漠に住むことができません


     私たち人間 おごり高ぶってはいけません

     自然の前に謙虚でなくてはいけません

     自然と共生・交流する道を探りましょう


     人の殺人・戦争など不幸は 宇宙・地球・自然の涙だと思いたいです

     人の痛みを癒す薬は これらのなかにあるはずです

     友情を深めないと有効な薬も手に入らなくなり

     人がいちばんたどり着きたくない死を待つのみになるのでしょう



 人間を超えた存在を意識し、おそれ、驚嘆する感性をはぐくみ強めていくことには、どのような意義があるのでしょうか。自然界を探検することは、貴重な子ども時代をすごす愉快で楽しい方法のひとつにすぎないのでしょうか。それとも、もっと深いなにかがあるのでしょうか。
 わたしはそのなかに、永続的で意義深いなにかがあると信じています。地球の美しさと神秘を感じとれる人は、科学者であろうとなかろうと、人生に飽きて疲れたり、孤独にさいなまれることはけっしてないでしょう。たとえ生活のなかで苦しみや心配ごとにであったとしても、かならずや、内面的な満足感と、生きていることへの新たなよろこびへ通ずる小道を見つけだすことができると信じます。
 地球の美しさについて深く思いをめぐらせる人は、生命の終わりの瞬間まで、生き生きとした精神力をたもちつづけることができるでしょう。
 鳥の渡り、潮の満ち干、春を待つ固い蕾のなかには、それ自体の美しさと同時に、象徴的な人神秘がかくされています。自然がくりかえすリフレイン---夜の次に朝がきて、冬が去れば春になるという確かさ---のなかには、かぎりなくわたしたちをいやしてくれるなにかがあるのです。
    (「センス・オブ・ワンダー」 ・レイチェル・カーソン著・上遠恵子訳より)