「音楽市場~海の日スペシャル~」コンサート感想

 
大阪コレギウム・ムジクム主催マンスリーコンサート No.281「音楽市場~海の日スペシャル~」
昨日(2005.07.18)のコンサート感想を記します。

最近知ったことなんですが、ある本に記されたとおりだとすると、
ぼくは多少なりとも超能力をもちあわせている可能性があるらしいとか(笑)
これまでにも、共時性〔synchronicity〕や予知・予見を
結果として自分のなかでできていることが多いんですよ。
まさしく、前日就寝前に描いたとおりの位置の席に座ることとなりました。
それも自分の意志ではなくです。会場に入るとほぼ満員状態でした。
左側の一部に座れそうなところを発見、そちらに行こうとしたら、
補助席を手にしたステージマネージャーが、ぼくとすれ違いざま声をかけました。
「hagetakaさん、いちばん前の右側が空いていますので、そちらへどうぞ」と、
導かれて行った先は、まさしく昨夜の予知どおりの指定席でした(笑)
ぼくのあとから入ってくるかたは、補助席に座られていました。


●J.J.クヴァンツ:トリオソナタ ハ短調
 オーボエとフルート、通奏低音にチェロとチェンバロが用いられた演奏
 オーボエとフルートが美しい響きを醸し出していた。
 チャーリー・チャップリンのテーマ音楽。
 曲の合間にステッキを振り舞わし、身体を一度クルッと回して歌う、
 ピエロっぽいおどけた感じの歌って表現して伝わるだろうか。
 この曲に似ているように思った。
 ひょっとして、チャップリンは、この曲を聴いていたのではないかと思った。

G.F.ヘンデル(ハルボルセン編):ヴァイオリンとヴィオラのためのパッサカリア
 主宰者の当間さんの演奏前後の解説にもあったが、
 VnとVlの奏法が巧みで、興味深く実に美しいよくできた作品でした。
 高く伸びやかな音色のヴァイオリンが女性、ヴィオラが男性といった風で、
 恋人の甘く切なく、ときにはロマンチックに、たのしい二人のはずむ会話、その掛け合い、
 嫉妬か至上の愛情表現かとおぼしき妖艶な旋律や響きを想像できたところもうかがえた。
 手元の音楽事典によると、ヘンデルではこの曲は探しえなかった。
 ハルボルセン(名前のイメージどおりノルウェー人でグリーグの影響を強く受けたとか)
 それにしても美しく魅力的な曲でした。

J.S.バッハカンタータ第196番「主はわれらを思いたもう」(結婚式のためのカンタータ
 (歌詞対訳)がプログラムとともにつけられていました。
 当間さんの話によると、教会カンタータ世俗カンタータの中間に位置するような作品とのこと。
 手元の辞典によると、作曲年1708?とある、とすれば18歳?ということになる。
 バッハ青年時代またはワイマール時代のもののように記されている。
 ☆ドルンハイムの牧師J.L.シュタウバーと
 マリア=バルバラ=バッハの従妹R.ヴェーデマンの婚礼のために。
 演奏後の当間さんの話によると、再婚同士で、どうやら互いに子どももいる様子。
 で、さらに産めよ増やせよ栄えあれと祝福しているんだという。
 ソプラノ・アリアにつぐテノールとバスの二重唱で力強く大きな声で歌われたところ
 ・・・歌詞は「あなたがたと、あなたがたの子孫とを増し加えられるように」
 ・・・おわかりいただけるかしら!?(笑)


休憩
*ぼくは熱い紅茶がほしかったが冷たい紅茶とミルクチョコレートを二粒口にさせていただいた(笑)


来月のマンスリーコンサートは休みで、終戦記念日が8月にある。それにちなんで、
この暑い夏に思い出す終戦、戦争への想いを
沖縄出身の当間さんが「人をどんな理由があるにしろ殺してはいけない」と訴えられた。


●T.アルビノーニアダージョ ト短調
 オーソン・ウェルズ?の映画「審判」でテーマ音楽となって一躍有名になった曲。
 哀愁をたたえていて広く知られるところとなったことなどを説明されていた。

武満徹混声合唱のための「うた」より
・さくら
・死んだ男の残したものは

 武満徹さんが、この「死んだ男の残したものは」を「旅の夜風」
 ♪花も嵐も踏み越えて行くが男との生きる道♪のように歌ってほしいと語られていたとか。
 大阪ハインリッヒ・シュッツ合唱団の「武満徹~風の馬・混声合唱のための『うた』」CDを
 いま、聴きながらこれを記しています。
 奥さんの武満浅香さんのメッセージにつづいて、
 ライナー・ノーツで当間さんが想いを語ってくれています。
 いままた、ジョヴァンニ・レコードより再版が出ているらしい。よければ聴いてください。

●アンコールは、喜納昌吉?の「花」でした
 これは後半にあたって当間さんが熱く語った沖縄に伏線が張られているなと予想したとおりだった。


水曜日にマンスリーコンサート、また土日の主要なコンサートにも、
ぼくは仕事の都合で、まず聴きに行けない状態が続いている。
祝日のコンサートということもあって久々に拝聴できた。
昔から、そして毎回そうだけど、極めて満足度の高い演奏会をいつも期待でき裏切らない、
全員が熱い想いを奏で歌ってくれるのに感謝せずにいられません。ありがとう。

大阪コレギウム・ムジクム
http://www.collegium.or.jp/
http://www.collegium.or.jp/html/ensoukai.html