【ブックレビュー】上方落語 桂米朝コレクション〈8〉美味礼賛 (ちくま文庫)

 

タイトル:上方落語 桂米朝コレクション〈8〉美味礼賛
米朝(著)筑摩書房




「食」文化満載
コレクションの最後も
興味深く拝読させていただきました
今後は映像等を通して
さらに落語の世界をたのしみます

以前このコレクションのなかで出合った
「帯久」のレビューでも記しましたが
やはり「鹿政談」はうれし涙を頂戴しました
人をみるとは、こうあってほしい!
素敵な裁きが現実社会で
展開されるよう切に願っています

短編をたくさん軽快にたのしませていただいた
「鹿政談」の流れでいうと「鴻池の犬」での
兄弟!?の再会、人情(笑!?)味あふれうれしかった
「小咄・たけのこ」「テレスコ」のサゲは感動ものでした

「小咄・たけのこ」は最高に短いけれど
内容は絶品!思わず落語家になりたいと思う
失礼ながら、なれそうにも思ってしまう
覚えて芸のひとつももちたくなる秀逸の作品かと・・・

「京の茶漬」案外サゲを忘れ、知らずにいるものです
「鍋墨大根」の知恵ある噺とサゲに感動
少なからず大きなものを学ばせていただいた

酒飲みの知恵や工夫、いいわるいは論ぜず
普段の生活に役立てたいものです(笑!)

「禍は下」の<口上>で
米朝さんが記されているのを以下引用させていただきます
この噺の成否は、旦那の秘密を知っているこのこましゃくれた丁稚の描き方一つにかかっているといってよろしい。短いながら一種の風情のある落語で、これで結構むつかしい噺です。私も勉強会、研究会的なところ以外ではやっていません。 

落語読書した値打ちをつけていただけた気がしました(笑)



星5つ(評価:星5つが最高、星1つが最低)