日本という国...小熊 英二 著 (理論社「よりみちパン!セ」シリーズ)



ぼくはいい歳して、恥ずかしくも何も知らずにいた。
実にわかりやすく話してくれている。

社会とりわけ歴史の大嫌い、苦手なぼくにも、
一編の短編小説を読むように、
いとも容易かつスムーズにからだのなかに吸収できた。

まさしく「よりみちパン!セ
『学校でも家でも学べない』ことを学習させていただいた。
学校でも副読本に、また、大人たちにも、
たくさんの人に読んでもらい、日本を知ってほしいと思う・・・

外国の人たちと交流を図るのであれば、
日本の国のこと、日本の現代史!?、
最低限でもここに記されていることくらいは、
承知していないといけないだろうなと思った。

読み終えて、思わず、もう一度、少し読みなおした。
どんどんからだでわかるように思った。
何度も読んで、国の位置づけ、
自己の位置を確認していなくちゃと思った。

下手なレビューより
詳細のもくじから、イメージして著者に代わって、
話を展開できるかできないかで、
日本を知っているか知らないかがわかるというもの!?

第一部 明治の日本のはじまり
第一章 なんで学校に行かなくちゃいけないの
 なぜ「学問のすすめ」?
 国を強くするために勉強させる

第二章 「侵略される国」から「侵略する国」へ
 「東洋」と「西洋」
 「東洋」を脱して「西洋の国」の仲間入り

第三章 学歴社会ができるまで
 江戸時代の教育
 親が学校を焼討ちにする
 学歴社会の成立
 「国に尽くさせる」ための教育

第2部 戦後日本の道のりと現代
第四章 戦争がもたらした惨禍
 日本が戦争でうけた傷
 アジア諸国の被害

第五章 占領改革と憲法
 アメリカの占領政策
 憲法は「押しつけ」だったか
 「国の誇り」だった第九条

第六章 アメリカの〈家来〉になった日本
 アメリカの方針転換
 サンフランシスコ講和条約
 「独立国」にはなったけれど
 複雑なアメリカへの感情
 戦後賠償のあり方

第七章 これからの日本は
 冷戦の終わりと戦後補償要求
 靖国神社の問題
 アメリカの自衛隊海外派遣要求の高まり
 世界の潮流に逆行する自衛隊
 在日米軍はなぜ減らない
 「おかしい」日本のナショナリズム
 今後の「日本という国」