矢野喜久男画文集「西行桜」(2004.07.01)

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インターネット検索のお陰で、恩師の画文集(かもがわ出版)と巡り合えた。京都・宇治在住、71歳になられる。私の高校時代、美術の先生であり、美術クラブの顧問。その後大学で教鞭を執られ、ご本人曰く「画家として茨の道を歩」まれ今日に至っておられる。

行動美術 矢野喜久男
http://www.kodo-bijutsu.jp/artist/2d/yanob.html

アマゾン・サイト
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4876993254/qid%3D1089225614/249-7307822-8240304


西行の恋の歌に出合えた。「内省的で今でも胸がふるえる」先生と同じ思いでいる。


いとほしやさらに心のをさなびて 魂切(たまぎ)れらるる恋もするかな

君慕ふ心のうちは稚児めきて 脆(もろ)にもなる我が身かな

恋しきをたはぶれられしそのかみの いはけなかりし折の心は

ひとかたに乱るともなきわが恋や 風さだまらぬ野べの刈萱(かるかや)


西行といえば、この歌をあげないわけにはいくまい。

願わくは花の下にて春死なん そのきさらぎの望月のころ


矢野喜久男先生に会いたくなった。いつの日か、先生のこの画文集を片手に西行を訪ね歩く追体験をしてみたくなった。


(2004.07.01)

【写真:オリズルラン(花の直径約15mm)】