花の街

 
昨夜、夕食時、TV「熟年離婚」番組から流れてきた音楽から
この曲にたどりつきました。どこか似ているメロディーのように思えましたが・・・
いまの季節と合いませんが、素敵な曲そして歌詞で、大好きです。
♪輪になって 輪になって♪が印象的で頭から離れません。
こういった歌に親しみ、声に出して歌える社会を、昔のことにしてはいけないと思います。


以前にも紹介したNHKみんなのうた大全集CD(3枚組)ブックレットから下記引用しています。

          花の街

            江間章子・作詞
            團伊玖麿・作曲


          七色の谷を越えて
          流れていく風のリボン
          輪になって 輪になって
          かけて行ったよ
          歌いながら
          かけて行ったよ

          美しい海を見たよ
          あふれていた 花のまちよ
          輪になって 輪になって
          踊っていたよ
          春よ春よと
          踊っていたよ

          すみれ色してた窓で
          泣いていたよ まちの窓で
          輪になって 輪になって
          春の夕暮れ
          ひとりさびしく
          泣いていたよ

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 昭和22年、詩人の江間章子NHk「婦人の時間」の委嘱で、"空襲の残骸と戦後の混乱の東京でも、この詞のように花咲く街になって欲しい"という、夢と希望を託してこの詞を書き上げた。これに團伊玖麿が曲を付け、室内楽伴奏の女声合唱曲にまとめて放送し、曲が新鮮だったため好評を博した。そこで午前11時15分から45分までの「メロディに乗せて」という婦人番組のテーマ音楽になり、番組の前後二回ずつ11年間にわたって使用された。
〔婦人の時間~お茶のひととき〕

 おかあさんと幼児に向けた番組で、不定金に歌を作っては流していたが、その中から昭和22年の「花の街」、25年の「子もりうた」、32年の「おかあさん」などの傑作が残っている。当時のおかあさんは早朝から起きて食事やお弁当を作り、主人を職場へ、子供を学校へ送り出し、ホッとする間もなく、掃除、洗濯と追われて毎朝が戦争のような忙しさであった。お昼前、一息入れてお茶をすするひとときの憩いの時間、就学以前の幼児とお話が出来る時間でもあったから、おかあさんと幼児がいっしょに歌えるデュエット曲は、まことに当を得た企画だった。丁度、今(平成元年12月)のNHKの子供の歌にはないジャンルである。現代は手間がかかって面倒くさい手づくりの料理が敬遠され、パックになったできあいの半製品で済ます傾向が強く、洗濯、掃除も電気製品の使用でうんと時間の短縮が出来ているのに、何故か母子の対話が少なくなっている時なればこそ、こうした親子のデュエット曲が欲しいと思う